北海道富良野アースライド:2日目
2010/07/10 Leave a comment
スタート時間の7時に合わせて5時半くらいには起床してもろもろ準備。とはいってもゼッケンは前日貼り付け済だし自転車も整備済。あとは着替えてドリンクを作るくらい。アースライドはエイドステーションが途中 4 箇所用意されて水や簡単な補給食がもらえるのであまりごっつい装備はいらない。なので景色だったり走ることに集中できるのがいいところ。今回も石垣島で持っていったリュックサックはやめて、Rapha の Musette にした。中身はコンデジと補給食を何種類か。暑さが予想されたので電解質系の CLIF BAR SHOT Blocks を 2 本。最後の延長コース前にきゅっと奥様に補給してもらう用に同じく CLIF BAR のジェル(Double Espresso = カフェイン 100 mgとちょっち強力)。その他万が一エイドで食べ物が補給できなかった場合に備えて固形の CLIF BAR (おいしいやつ)も 2 本ほど。ドリンクも 2 人ともダブルボトルでスポーツドリンクを満載。
新富良野プリンスホテルから会場の旭ヶ丘公園までは自転車で 10 分ほど。前日鬼の形相で登った坂をいっきに下って 6 時半過ぎにスタート会場に到着するとすでに参加者がたくさん。ほどなく開会式的なお話が始まり、MTB 小笠原選手の走行ガイドや白戸太郎さんの挨拶などの後でウェーブスタート。延長コース 125 km 完走を狙う我々は制限時間があるので早めのスタートを狙う・・・ということで 1 番手でスタートに成功。まずは富良野市街地を抜けてから畑ゾーン。早くもえっらいまっすぐなあぜ道の中をひたすら進む。信号、なし。車、なし。道、まっすぐ。たまらんですな。
ややもするとこういうところだと知らず知らずペースを上げてしまったりするのだけど、今回は後半に山場があるし序盤はひたすら抑え目。後ろからスタートしてくる人たちにどんどんかわされるが、そこは気にせずたんたんと。しばらく走って第1エイドのとみたメロンファームに到着。このエイドでもらえるのは・・・
じゃーん!富良野メロン!死ぬほど甘くておいしい。
第1エイドを出発してすぐの場所にはにしなか駅。どこまでも続く単線もまた北海道風味
次のエイドまでもまた畑の中の平坦が続く。所々農作業をしている人が手をふってくれたり、関東地方によくある畑とは規模が違う農機具とか、牧草をロールするマシンなんかを眺めながら快適ペース。周囲の人も景色を楽しみながら走っている。普段見ることができない風景を、自転車に乗りながら見るっていうのもアースライドの醍醐味の 1 つ。車だとたぶん速すぎるし、徒歩や観光バスだとこんな場所までは来られないし。今回幸いだったのは天気。薄曇りで日差しを遮ってくれたおかげで気温上昇は昨日ほどではない。
そうこうしているうちに順調に第 2 エイドステーションに到着。ここではオニギリと豚串に特産品のゆでたてアスパラというガッツリ系の補給が振る舞われた。これがまたウマイ。地元の高校生が焼いてくれる豚串に行列。
ナビゲーターの白戸太郎さん、小笠原選手と一緒に写真を撮ってもらう。これもライドのいい思い出になります。
このエイドステーションには復路でも戻ってくるのだが、最長コースの北の国からコース(125km)に進むためには 11 時過ぎには戻ってこないといけない。いまのところいいペースではあるのだが無用な長居は禁物ということで、ロングライドのセオリー通りたんたんと一定ペースで次のポイント、拓真館を目指す。ここから先は美瑛に近づいて行き、今までの平野から丘陵地帯に突入。100 m ~ 200 m 程度の短いアップダウンや 1 km 程度のゆるやかな登りを織り交ぜて進む。景色は美瑛と言えばという丘陵の先が見渡せる絶景。ところどころちょっと立ち止まって写真撮影しながら進んでいった。
アップダウンといえば昨年の石垣島アースライドでは中盤ののこぎりのようなアップダウンに奥様は随分体力を削られてしまったが、こちらのアップダウンはさほど斜度もなく、たんたんと登ればビギナーでもこなせない登りではない。僕と違って軽量な奥様はどちらかというと登りが得意(嫌いだが)で、平地でどんどん抜かれていた他の参加者を登りでたんたんとパスしていくシーンが今回も見られた。前日 12-27T に換装した WH7850-C24-CL 効果もあったかな?(本人曰く違いはまったくわからんそう・・・orz)
拓真館は前田真三さんという有名な写真家のギャラリーなんだが、実は全く知らず。しかも当日は門限が気になったので中は特に観光せずに休憩しただけで通過。結局翌日車で戻って来るまで中身に気が付いてなかった。ちなみに白戸太郎さんにおススメされて見に行ったけど確かにイイです。北海道の写真だけじゃないけど美しい日本の風景をしばし堪能・・・というのは翌日の話。
拓真館でのエイドはお水くらいなので軽く済ませて、美瑛の道を戻る。まだまだ距離的には 50 km ということで中盤。今回はペース配分ができている感じで奥様のペースは落ちず常に一定。ペダリングもよく回っている。ロングライドの王道は登りでがんばらないこと。負荷で言うとつねに一定に近い負荷で走り続けるのが 1 番いい。今回はそれができている感じ。ちなみに僕ら 2 人が走る時は基本的に奥様が前。すぐ前に人がいると風よけになるので楽にはなるのだけど、車間含めて気になってしまうのと、ペースをその人に依存してしまい自分のペースで走れなくなる可能性がある。また景色も先頭で自分で走るよりは楽しめないということで、風を一身に受けつつ走る。
美瑛のアップダウンを抜けるとエイド 2 に戻ってくる。ここではもう特に補給食があるわけではないが、なぜか豚串とアスパラが余っているからと再び振る舞われた。疲れた体に塩分がおいしい。ここから先少し進むと分岐があり、北の国からコースの 6 km の登りに入る。持ってきた CLIF BAR ジェル Double Espresso をチャージしてもらい、ドリンクを飲んでいざ出発。今回関門の時間が分岐点で 11 時半となっていたがこれはけっこう早目。エイドをスタートした時点で 11 時過ぎだったのでかなりギリギリだった。関門が早めなのはそれだけその後の登りが厳しいからなのだが、後で聞いたらけっこうみんな同じような時間帯に関門を通過していたようだ。たしかに登りに入っても前後に人が多数登っていた。
分岐してからしばらく行くと延々と前に続く登りが出現。斜度は 5% 弱とさほどではないものの、6 km 程度の本格的な峠道だ。奥様は短い登りはけっこう経験しているが、3 km を超えるような本格的な登りは実は初めて。しかし心の準備はしてきたので無理をしないでたんたんと登る。途中心拍が上がりすぎると 1 分とか 2 分の短い休憩を入れつつ登り切った。
途中喫茶店の敷地でベベルイの湧水を発見。みんなで立ち寄って一息入れた。
登り切ればあとは五郎の石の家までのちょっとした登りがあるだけ。途中に原始の湧水があるが事前に補給してあったので通過。このへんは登ったご褒美のけっこう豪快なダウンヒルを堪能。
五郎の石の家では売店でソフトクリームと焼き菓子を買って一休み
あとは残り 30 km。ちょっとした丘陵を抜けると富良野の平野めがけて一気のダウンヒル。下りながら前方には平野のビューが広がって死ぬほど気持ちがいい!下り終わったところにあるふらの BURGER で焼きたてソーセージを堪能したら、後は公園まで最後のひと踏み。ゴールの旭ヶ丘公園には 15 時ちょうどくらいに到着。今回奥様は最後までタレることなく一定ペースで走り切った。
ゴール地点では完走証をもらい、オニギリやドリンクをもらって補給。冷たいプチトマトがめちゃくちゃおいしかった。
その後自転車を送り返すためにばらして輪行バッグに収納・・・するのだがその前に帰りの足を確保するためにいったんホテルまで自転車で戻る。これが実は本日最後のビッグイベント。ホテルまでの登りは 800m ほどだが平均 8 % はあろうかというけっこうな激坂。最後の最後にとんでもない試練が待ち受けていたのだが、これも奥様なんとか登りきる。なんか 125 km 完走よりもこっちの登りの方が達成感あったみたいw
奥様号をばらして車に積み、僕は自転車で公園まで戻る。その後は輪行バッグを受け取ってバラして収納。今回はオーストリッチの OS-500 に奥様号を入れ、僕の FELT を SCICON の AeroComfort に入れる。僕のフレームはサイズがでかいので OS-500 に入れるとサドルまで下げないと入らないのだが、こうすると両方設定をとくにいじらず収納可能。途中ご夫婦で参加されている方が AeroComfort に興味津々なのでしまいながら一通り解説。次回は購入してるかも。
ということでのんびりしていたら今回アースライドを取材にきていたバイクラの方から取材を受ける。輪行バッグの記事を書く予定だとかで、いろんな輪行バッグと、ロングライドに持っていくアイテムに関して取材。OS-500 と AeroConfort それぞれを運んでいるところの写真を撮影してもらって終了。8 月号らしいのだけど掲載されるかしらん。されたら夫婦で雑誌デヴューです(僕は 3 年前の自転車人に体重 100kg くらいの時に掲載された過去あり)。
ホテルに戻ってからはお風呂に直行。ゆったりつかって疲れを癒したら、希望者のみのアフターパーティーへでかける。AJITO という BAR を貸し切ってのパーティーで、ナビゲーターのみなさんやスタッフのみなさん、参加者で楽しいひと時。第 1 回のアースライドから参加しているというご夫婦や白戸太郎さんたちとテーブルをご一緒して話がはずむ。アースライドのコンセプトというか、なんでこういう企画を始めたのか、だんだん大きくなってきたねといった経緯を聞かせてもらって楽しかった。北海道とか石垣島に来て非日常を楽しむ、というのもあるけど、普段できないこと、やろうとしてないことにちょびっとだけ挑戦してみる、でもツライんじゃなくて楽しくね!というコンセプト、最高だと思う。決して楽なコースではないので(普通の人からすれば)ちょっとシンドイ思いもするけど、終わってみるとみんな笑顔でまた来たいねと話しているのが印象的だった。
ちなみに次回は・・・ニュージーランドみたいですよ!今年はさすがに厳しいかなぁ~でも行ってみたい!
北海道富良野アースライド
2010 年のコース(PDF)