東証

 
誰かにやらされてる感が漂う仕事には力も入らない。が、概して深刻な危機はそういう所に潜んでいたりする。東証のシステム不備が原因で発生したいろんな事象は、つきつめるとそんな感じの危機感の欠如にあったのかもしれないな、などと。
 
NASDAQやNYSEが自ら上場して市場から資金を調達し、設備投資にも当てていることが報道されているが、日本でも同じような体制が望ましいのでわ、という気がする。もちろん上場したらやれ外資に買収されたらどうするんだ、とか。そもそも利益相反が出たらまずい、とか反対意見もあると思うので、これ自体がベストかどうかは検証の必要があると思うけど。
 
でも1企業として活動するということが、とりもなおさず市場の環境を整備し、投資家と企業をより多く集め、ひいては日本の経済活動の進展に寄与する、というわかりやすい目標を設定するためには必要なことだと思う。もちろん規制やセーフティーのために、通常の企業とは異なる公益性の高い企業として一定の規制や保護は必要になるし、それが国の仕事じゃないだろか。
 
今回どさくさにまぎれてCIO雇ったり、金融庁にシステム仕様の目安作れ、などと言っているが、「金融庁が言ったからこうしました。」なんていう目標の決め方自体、姿勢として間違ってるとしか言いようがない。自分たちがどんなサービスを提供し、それによって利用者がどうなるのか。利用者の利益と市場の安定を維持するためにはどうすればいいのか、なんてことは自分で決めなきゃだめである。それで足りないなら誰かがちゃちゃを入れてくるだろうし、それに対して現実的にどこまでできるかを探っていくことで、「現状でベスト」に最も近いものができるだろう。
 
それとシステムだけに頼るのは危険だ。もちろんなことわかっててこういうコメントや報道になってるとは思うが、「物理的なシステム+人による管理運用=システム」なので、例えば仕様を超える事態が起きたらどうするか、という話を事前に決めとくことも等しく重要ですわね。

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